MT車の運転テクニック

クラッチとMT車の運転装置完全ガイド

ぱんだ先生
ぱんだ先生

クラッチはMT車の運転において重要な装置ですが、その仕組みは比較的単純です。エンジンの動力をタイヤに「伝えるか、伝えないか」をコントロールする役割を果たします。この仕組みを理解し、必要以上にクラッチを使わないように心掛けることで、エンストやガッタンガッタンといった問題を避け、スムーズな運転が可能になります。

クラッチとMT車難しく感じるクラッチ

マニュアル車(MT車)で免許を取得を目指しているあなた!クラッチに困っていませんか?一番最初に難しく感じる装置がクラッチではないでしょうか?

マニュアル車のクラッチペダルとブレーキペダルとアクセルペダル


ちょっと離すのが早ければエンスト・・・カクカク・・・ガッタンガッタン・・・
しかぁ~~~し!!!!!
このクラッチ実は運転中本来は使わないものなのです。運転初心者はクラッチを必要以上に使いすぎているのです。
上手く使うためにはクラッチのしくみを理解しましょう。

クラッチの仕組みを理解しましょう

クラッチペダルとクラッチ板の仕組み

MT車において、クラッチはエンジンとタイヤの中間に位置しています。具体的には、二枚のクラッチ板が存在し、これらはくっついたり離れたりします。さて、何が起こるかというと、クラッチペダルを踏むと、これらの板が離れます。結果として、エンジンの動力はタイヤに伝わらなくなります。

一方で、クラッチを離すと、板がくっつきます。この瞬間、エンジンの動力がタイヤにしっかりと伝わります。要するに、クラッチの主な役割は、エンジンの動力をタイヤに「伝えるか、伝えないか」をコントロールすることなんです。

このように、クラッチは単純な仕組みでありながら、車の運転において非常に重要な役割を果たしています。

クラッチペダルを踏むとクラッチ板が離れる
クラッチペダルを戻すとクラッチ板がくっつく

クラッチが必要なタイミング


クラッチが必要なのは4つのタイミング・・・それ以外はあまり使いません

  1. 発進
  2. ギアチェンジ
  3. ブレーキ
  4. 低速

1.発進

車のタイヤの上には重い車体が乗っています。この重い車体を動かすのはエンジンです。人が壊れた車を押して動かせるくらい、車は意外と簡単に動きます。

でも、注意が必要なのは、車が簡単に動くからといって、急に力を加えるとダメージを与えてしまうことです。

想像してみてください、あなたが大きなガラスの壁を押して動かすとします。ガラスは割れやすい素材ですよね。もし、ゆっくりと力を加えて押すならば、ガラスは無事に動くでしょう。しかし、急に強い力で押したら、ガラスは割れてしまう可能性が高いです。

このガラスの壁が車のエンジンやトランスミッションに相当します。急な力の加え方は、エンジンやトランスミッションにダメージを与える可能性があります。だからこそ、力をゆっくりと、適切に加える方法が必要なのです。そして、その役割を果たしているのが「半クラッチ」です。

半クラッチ

この点を理解すると、エンジンの力をどうやって車に伝えるかが大事になってきます。

この「エンジンの力をうまく車に伝える」役割を果たしているのが「半クラッチ」という技術です。

エンジンをスタートするとき、クラッチペダル(足で踏むやつ)を踏んでいますよね。これを踏む理由は、エンジンの力を一時的に止めて、車が急に動かないようにするためです。


エンジンとタイヤは離れています。クラッチペダルを離していくと

二枚の板がこすれる状態、それが半クラッチです。この状態になると、車は徐々に動き出します。つまり、タイヤも回り始めます。

次に、タイヤがエンジンと同じ回転数に達したら、クラッチの役割はここで一旦終了します。

最後に、その後はアクセルとブレーキを使って、速度を調節するわけです。

2.ギアチェンジ

走行中、ギアの歯車はしっかりとかみ合って、約1.5トンもの車体を動かしています。この状態で、さらに別の歯車に切り替えるのは一筋縄ではいきません。なぜなら、エンジンの力がかかっていると、新しい歯車がかみ合いにくくなるからです。

ここで登場するのがクラッチです。このクラッチがエンジンの力を一時的に遮断します。その結果、エンジンの力がかからない状態で、スムーズにギアを変更することが可能になるのです。

つまり、クラッチはエンジンの力をコントロールし、ギアの変更をスムーズに行うための重要な装置なんですね。


3.ブレーキ

減速か停止のためにブレーキをかけますよね。ブレーキはタイヤを止めます。タイヤを止めるとつながっているエンジンも止まろうとします。
それは困る・・・エンジンは回しておきたい!というときにクラッチの出番です。


クラッチはエンジンとタイヤを切り離します。
てことはブレーキでタイヤをとめ、かつ、エンジンを回すことが出来るのです

4.低速

車をバック(後退)させたり、渋滞していたり、狭い道を通ったりするとき遅い速度で動きたいですよね。速度が速くなりそうな場合に、クラッチをふんでクラッチを切り、止まりそうになったり、速度をあげたいときにクラッチをつなぎクラッチを離します。これを繰り返すと低速で走行することができます。
半クラッチの状態でクラッチペダルを調整させて、低速で走ることもあります。


確かに、クラッチの使い方は4つの特定のタイミングで重要です。しかし、エンストを恐れて常にクラッチを踏んでいると、上達は難しいですよね。

さて、クラッチの本質的な使い方について考えてみましょう。多くの人が誤解しているのは、クラッチを「常に」使うべきだと考えることです。実際は、エンジンとタイヤの回転差が生じた場合にのみ、クラッチを使用するのが正解です。

では、いつクラッチを使うべきかというと、具体的には発進時、ギアチェンジ時、そしてブレーキをかける時です。これらの瞬間は、エンジンとタイヤの回転差を調整する必要があり、そのためにクラッチを使います。

最後に、回転差がない場合は、左足はクラッチに触らなくても大丈夫です。つまり、クラッチは必要な時だけ使い、それ以外は左足を休ませることができるんですよ!

クラッチのまとめ

要点をまとめると、クラッチの使用は特定の状況で重要です。具体的には、エンジンとタイヤの回転差が生じた場合に限ります。それ以外の時は、左足はクラッチから離しても問題ありません。

つまり、クラッチは発進時、ギアチェンジ時、ブレーキをかける時に使います。この3つの瞬間は、エンジンとタイヤの回転差を調整するためにクラッチが必要です。

最終的に、回転差がない場合は、クラッチを使わずに左足を休ませることができます。

以上がクラッチの基本的な使い方とそのタイミングです。この知識を持って、より安全で快適な運転を楽しんでください。

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