パンダ先生、入学説明会が終わったらすぐに『適性検査』があるって聞いたんですけど、どんなことをするのか分からなくて、ちょっと不安なんです…。もし結果が悪かったら、免許が取れなくなっちゃうんですか?
さやちゃん、そんなに心配せんでええよ!『適性検査』は、運転が向いてるか向いてないかを決めるものやなくて、自分の運転のクセや性格を知るためのものやねん。簡単に言うたら、心理テストみたいなもんやから、結果が悪くても免許取れんようにはならへんよ。
心理テストみたいなものなんですか?それなら、ちょっと安心しました。でも、なんでそんなテストを受けるんですか?
この検査を受けることで、さやちゃんがどんな運転のクセを持ってるか、どんな場面でミスしやすいかが分かるんや。交通事故を防ぐために、自分を知ることはとっても大事なんやで。免許を取るためにも、安全運転のためにも、まずは自分を知ることが大切やからな!
そうなんですね…。じゃあ、結果が悪くても焦らなくていいんですね?
その通りや!結果はあくまで教習の参考にするためのもんやから、結果が悪いとか良いとかで悩まんで大丈夫やで。大事なんは、結果をもとにどうやって安全に運転するかを考えることやな。
OD式安全性テストは、自動車教習所で行われる適性検査の一つで、主に運転者の運転適性や性格特性を測定し、安全運転をサポートするためのテストです。このテストは、免許取得に関する試験ではなく、自分の運転に関する特性を把握し、事故を防ぐためのヒントを得るために実施されます。
自動車教習所で行われるOD式適性検査について

自動車教習所に入校して最初に行われるのが「入校説明会」です。この説明会が終わった後、次に行われるのが「適性検査」です。この検査は、運転免許を取得する際に必要なものであり、安全運転に関するドライバーの適性や性格的特性を確認するためのテストです。
「どのような問題が出るのか分からない」
「もし結果が悪かったら免許を取れないのかも…」
と心配する人も少なくありませんが、実際には心配する必要はありません。
適性検査、特に自動車教習所で多く実施される「OD式安全性テスト」は、運転者の心理的・行動的な特性を評価するものであり、いわば心理テストのようなものです。
適性検査の結果が悪かったからといって、免許が取得できないわけではありません。
結果が悪くても大丈夫やで!正直に素直に気軽に受けてみよ!
適性検査とは?
適性検査の目的は、自分の運転に対する適性を確認し、教習中にどのような指導が必要かを知るためです。
結果によって優劣がつけられるわけでもなく、この検査は自分の安全運転に役立てるためのヒントを与えるものです。
運転中における事故の多くは、人間の行動や判断ミスが原因です。
適性検査では、自分自身の行動傾向や心理的特性を把握することで、交通事故のリスクを減らすことができます。
OD式安全性テストの目的
自動車教習所でよく行われるOD式安全性テストは、運転者の性格特性や行動パターンを評価するために設計されています。
適性検査のうち、このテストは特に運転適性や安全運転の観点からドライバーの適性を評価します。
この検査は、ドライバーが運転中にどのような状況でストレスを感じやすいか、またその反応がどのようなものかを把握するのに役立ちます。
また、OD式安全性テストは心理テストのようなものであり、テストを受ける際には特別な準備をする必要はありません。
正直な気持ちで回答することが最も重要です。
テストの結果は免許取得には影響せず、教習中にどのような指導が必要かを理解するための参考材料です。
OD式安全性テストの内容

テスト問題は、同じ絵などを選んだり、好きな絵を選んだりします。
OD式安全性テストでは、いくつかの項目が評価されます。代表的なテスト項目は以下の通りです。
1. 運動機能の評価
- 内容
ドライバーの運動能力、特に手と目の協調性や、車両を操作する際の正確さが測定されます。例えば、正確にハンドルを操作したり、アクセルとブレーキを適切に使い分ける能力が確認されます。反応速度や動作のスピードも重要な要素です。 - 目的:
運転中に必要な細かい操作がスムーズに行えるかを評価し、特にハンドル操作やペダル操作の正確さが確認されます。
2. 性格診断
- 内容
ドライバーの性格特性を評価するための心理テストです。運転中に焦りやすいか、ストレスがかかるとパニックになるかどうかを確認します。また、自己中心的な行動や、神経質で細かいことにこだわりやすい性格かどうかも評価されます。 - 目的
事故を起こすリスクが高い性格的な傾向がないかを確認し、教習指導に役立てるためです。
3. 注意力の評価
- 内容
特定のパターンや数字を正確に見分けるテストが行われます。これは、運転中に起こる交通状況の変化に対する注意力を測定するためです。例えば、複数の図形や数字の中から特定のものを選び出すテストなどが含まれます。 - 目的
ドライバーが長時間の運転でも集中力を維持し、周囲の状況に対して適切に反応できるかを確認します。
4. 判断力のテスト
- 内容
緊急時や危険な状況での判断力を評価します。シミュレーションされた交通状況を元に、適切な行動を素早く選択できるかを確認します。例えば、交差点での行動や、突然の危険に対してどのように反応するかが問われます。 - 目的
交通事故のリスクを最小限に抑えるために、迅速で正確な判断ができるかどうかを評価します。
5. ストレス耐性の評価
- 内容
テスト中にストレスをかける状況を想定し、その状況下で冷静に対応できるかを確認します。例えば、制限時間内に複数のタスクをこなすテストなどが行われます。 - 目的
運転中のストレスに対する耐性を確認し、特に渋滞や交通トラブルが発生した際にパニックに陥らないかを評価します。
6. 運転マナー
- 内容
他の車やドライバーに対する配慮ができるか、また交通ルールを守って運転できるかを確認します。例えば、優先道路での行動や、他の車両に対する譲り合いの精神があるかどうかが評価されます。 - 目的
運転中の安全運転に必要なマナーや、他者に対する配慮ができているかを確認します。
適性検査の結果の見方
診断書は、大きく分けて3つから構成されています。
総合評価 | 運転適性度と安全運転度から構成されています。 |
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特性別評価 | 安全運転に必要とされる16の特性ごとの評価を判定します。 |
診断文章 | 総合診断は、安全運転にとっての強みと弱みについて、具体的にコメントしています。 |
総合評価 運転適性度

安全運転タイプ
もらい事故タイプ
重大事故傾向タイプ
事故違反多発傾向タイプ
安全運転タイプにも他のタイプにも変わる可能性がある
この表は、運転適性度と安全度を評価したもので、以下の意味があります。
- 縦軸(運転適性度)
5から1までの評価で、5が最も運転適性が高く、1が最も低い評価です。 - 横軸(安全度)
AからEまでの評価で、Aが最も安全運転ができるタイプで、Eが最も安全度が低いタイプです。
各項目の具体的な意味は次の通りです
5A (最も安全なタイプ)
- 運転適性度 5: 非常に高い運転能力を持ち、反応速度や判断力に優れ、事故リスクが極めて低いタイプ。
- 安全度 A: 安全運転の意識が高く、交通ルールを守り、事故や違反の可能性がほとんどない理想的なドライバー。
4B (安全性が高いが、少し改善の余地あり)
- 運転適性度 4: 高い運転能力を持ち、ほとんどの状況で安全に運転できるが、少し改善が必要な点がある。
- 安全度 B: 安全運転の意識があるが、時折注意が必要な場面がある。全体としては安全なドライバー。
3C (平均的な運転者)
- 運転適性度 3: 運転技術は標準レベルで、日常の運転に問題はないが、特定の状況でミスやリスクを伴う可能性がある。
- 安全度 C: 基本的には安全に運転できるが、集中力が途切れたり、注意不足になることがあり、事故リスクが中程度。
2D (危険にさらされやすいタイプ)
- 運転適性度 2: 運転能力に欠ける部分があり、判断ミスや反応の遅れが事故につながる可能性がある。
- 安全度 D: 安全運転の意識が低く、事故や違反を起こすリスクが高い。もっと注意を払う必要があるドライバー。
1E (最もリスクの高いタイプ)
- 運転適性度 1: 非常に低い運転能力を持ち、運転技術や判断力に大きな問題がある。運転中の事故リスクが極めて高い。
- 安全度 E: 安全運転に対する意識が非常に低く、事故や交通違反を頻繁に起こす可能性がある最も危険なドライバー。
運動機能
A 注意力
B 判断力
C 柔軟性
D 決断力
E 緻密性
F 動作の安定性
G 適応性
健康度・成熟度
H 身体的健康度
I 精神的健康度
J 視野快適成熟度
性格特性
K 情緒不安定性
L 衝迫性・暴発性
M 自己中心性
N 神経質・過敏性
O 虚飾性
P 運転マナー
OD式安全性テストの結果は、以下のような項目で評価されます。
- 総合評価
ドライバーとしての運転適性の全体的な評価です。運動機能や性格特性、判断力などを総合的に評価し、運転適性度や安全運転度が示されます。 - 運動機能の評価
反応速度や動作の正確さ、スピードが測定され、運転中の手先の器用さや、車両操作の正確さが評価されます。 - 性格特性の評価
ドライバーの性格的傾向が評価されます。事故を引き起こしやすい性格かどうか、例えば神経質、衝動的、情緒不安定などの特徴が評価されます。 - 注意力の評価
注意力の持続性や、周囲の変化に素早く気付けるかが評価されます。 - 健康度・成熟度
精神的および身体的な健康状態が評価され、特に長時間の運転に耐えられるかどうかが確認されます。
結果を受けてのアドバイス
OD式安全性テストの結果は、免許取得に直接影響を与えるものではありません。結果が悪かったからといって、免許が取れなくなることはありません。むしろ、結果は教習指導の材料となり、ドライバーが今後どのような点に注意して運転すべきかを知るためのヒントとなります。
特に、自分の性格や行動傾向についての結果が返ってきた際には、家族や友達に「私はこんな性格だと思う?」と聞いてみると、自分でも気づかない特性が見つかるかもしれません。結果を気にしすぎず、むしろ改善点を把握して安全運転に役立てましょう。
安全運転を目指すための心構え
OD式安全性テストを受けた結果、自分にどのような傾向があるのかを知ることができました。これから教習を受ける上で、この結果を活かし、どのような場面で注意が必要なのかを意識して教習に取り組むことが重要です。
また、この適性検査の結果を踏まえて、自分に必要な指導やアドバイスを受け、安全運転に努めましょう。運転適性を理解し、適切な指導を受けることで、事故のリスクを減らし、安全に免許を取得することができます。
まとめ
OD式適性検査は、運転者が安全に運転を行うために必要な心理的・行動的な特性を評価するための重要なテストです。結果は免許取得に影響するものではなく、自分の運転に対する特性を理解し、安全運転に役立てるためのものです。
このテストを通じて、事故を未然に防ぐために必要な対策や注意点を把握し、免許取得後も安全運転に努めていくことが重要です。