AT車には、通常フットブレーキとハンドブレーキ(パーキングブレーキ)の両方が備わっています。ハンドブレーキは、車を駐車した際や特定の状況で車を安定させるために使われますが、正しい使い方を理解していないとトラブルの原因になることもあります。ここでは、AT車でのハンドブレーキの使い方や注意点について解説します。
AT車でのハンドブレーキの基本

ハンドブレーキとは?
ハンドブレーキ(パーキングブレーキ)は、車を停止状態で安定させるための補助ブレーキです。以下の2種類があります
- レバー式:運転席横にあるレバーを引くタイプ。
- 足踏み式:足で操作するタイプ。ブレーキペダルの左側についていることが多い。
- 電子式パーキングブレーキ:スイッチで作動させるタイプで、最近の車に多い形式。
ハンドブレーキを使う場面
- 駐車時:特に坂道や不安定な場所では、ハンドブレーキを必ず使いましょう。
- 停車中の安全確保:信号待ちなどでは基本的にフットブレーキを使用しますが、長時間停車の場合はハンドブレーキを併用すると安心です。
- 車両が動き出すのを防ぐ:坂道発進や車の固定が必要な場合に使用します。
ハンドブレーキの正しい使い方
駐車時の操作手順
- 車を完全停止させる
フットブレーキを踏み込んで車をしっかり止めます。 - ギアを「P」に入れる
AT車では、駐車時にギアを必ず「P」(パーキング)に入れます。「P」はトランスミッションをロックするため、車が動き出すのを防ぎます。 - ハンドブレーキをかける
レバー式の場合はしっかり引き上げ、電子式の場合はスイッチを操作して作動させます。
特に坂道ではハンドブレーキを優先的に使用しましょう。
坂道発進での使い方
坂道発進では、ハンドブレーキを使用して車が後退しないようにすることができます。
- ハンドブレーキをかけたままアクセルを少し踏む。
- 車が前進し始めたらハンドブレーキを徐々に解除します。
ハンドブレーキ使用時の注意点
走行中はハンドブレーキを解除する
ハンドブレーキをかけたまま走行すると、車両のブレーキシステムに負担がかかり、最悪の場合ブレーキが故障する可能性があります。走行前に必ず解除を確認してください。
ハンドブレーキだけに頼らない
坂道や長時間駐車する場合、ハンドブレーキだけでなく、ギアを「P」に入れて車両を安定させることが重要です。ハンドブレーキが不完全な場合、車が動き出す可能性があります。
雪道や凍結時の注意
雪道や凍結した路面では、ハンドブレーキが凍りついて解除できなくなることがあります。このような場合、フットブレーキとギアを活用して駐車することを検討してください。
FAQ(よくある質問)
Q1: AT車ではハンドブレーキをいつ使えばいいですか?
A: 主に駐車時や坂道発進時に使用します。駐車中の安全確保や車両が動き出すのを防ぐために必須です。特に坂道ではギアを「P」に入れるだけでなく、ハンドブレーキをかけるとより安全です。
Q2: 電子式パーキングブレーキはどう使えばいいですか?
A: 電子式パーキングブレーキは通常、スイッチを押すか引くだけで作動します。駐車時や坂道発進時に使用してください。操作方法は車種によって異なるため、取扱説明書を確認しましょう。
Q3: ハンドブレーキを引いたまま走行してしまったらどうなりますか?
A: ブレーキシステムに大きな負担がかかり、ブレーキパッドの損傷や過熱につながる可能性があります。車両に異常を感じた場合はすぐに停止して確認してください。
Q4: ハンドブレーキは車検時に点検されますか?
A: はい、ハンドブレーキは車検時に重要な点検項目の一つです。正常に作動しない場合は修理が必要です。
まとめ
AT車でのハンドブレーキは、駐車時や坂道発進時に重要な役割を果たします。正しい使い方を身につけ、安全な運転環境を維持しましょう。駐車時には必ずギアを「P」に入れ、ハンドブレーキを併用することがポイントです。また、ハンドブレーキの使用状態を走行前に確認する習慣をつけてください。